ホラー風な動画を作る

Premier Pro エフェクトのトリセツ

動画を作る際には、いかに見る人の感情に訴えかけれるかが大切となります。特に驚きの感情を刺激したい場合、ホラー表現はうってつけの手法です。ただ、一言でホラー表現と言ってもジャンルは様々で、一体どのような演出が効果的なのかというのはとても悩ましいかと思います。そこで今回は、Premiere Proを使ってホラーテイストの動画を作るための要素をいくつかご紹介していきたいと思います。よろしければ最後までお付き合いください!

ラフエッジで血がにじむようなテロップを

ラフエッジ』というエフェクトは、不穏で不気味なテロップを作成するのに最適です。では早速使用例をお見せしながら使用方法を説明していきます。

①まずは通常通りテロップを作成したら、エフェクトから『ラフエッジ』を選択し、テロップのクリップにドラッグします。

ラフエッジを適用

②次はラフエッジの各項目の設定です。まずは「エッジの種類」をラフ&カラーに、「エッジカラー」を少し暗めの赤に変更しましょう。

ラフエッジを設定

③お次は「」という項目の値を設定します。縁の値を大きくするとどんどん文字が縁に浸食され、一定値を超えると文字が完全に消えます。なのでまずは値8の状態を初期としてキーを打ち、そこから数十フレーム先で、文字が完全に消える値のキーを打ち込みましょう。

ラフエッジのキー

基本的な設定はこれだけです。あとはお好みでスケールや複雑度などを調整しましょう。

画面一体を恐怖に陥れるアリスマチック

アリスマチック』は素材の赤、緑、青色の要素(光の三要素)を操作するシンプルなエフェクトです。シンプルがゆえに使い勝手が良いと個人的には思っています。では、このアリスマチックを使ってどのような恐怖を再現できるか、早速説明をしていきます。

①まずは色調を変えたい素材にアリスマチックエフェクトを適用します。

アリスマチックを適用

②アリスマチックを適用したら、「演算子」をAndに変更し、「赤の値」を100~200(お好みで)に調整します。

アリスマチックを設定

やることはこれだけです。手法としてはすごくシンプルですが、恐怖を与えるには十分効果があると思います。

グリッチエフェクトで不穏な雰囲気を

グリッチとは、動画内にノイズを加える演出のことです。ここでは、砂粒のような細かいノイズではなく、ブロック状のひずみをグリッチと呼ぶことにします。では早速グリッチのエフェクト操作を紹介していきます。

①グリッチ演出をかけたい素材に『VRデジタルグリッチ』を適用しましょう。

VRデジタルグリッチを適用

②VRデジタルグリッチ内の「ランダムシード」という値を操作するとグリッチの出方が変わります。なので、グリッチを施したい部分の始点と終点でランダムシードに異なるシード値を設定し、それぞれキーフレームを打ち込みましょう。

VRデジタルグリッチを設定

これでグリッチ演出ができました。ただし、通常はグリッチのかかっている動画とかかっていない元動画を交互に流すことが多いのです。グリッチをかけた動画だけを映してしまうと不穏ではなく不快になってしまう場合がありますのでご注意を。

3つのエフェクトを使って動画作ってみた。

最後に、本記事で紹介した『ラフエッジ』『アリスマチック』『VRデジタルグリッチ』を使って簡単な動画を作ってきましたので、参考までにご覧ください。

すこしこのサンプル動画のポイントを解説します。

『ラフエッジ』をテロップに適用する際には、背景となる動画を少し暗めにすると文字が不気味に浮き出るような印象になります。また、『VRデジタルグリッチ』はグリッチを適用した動画と適用する前の元動画を交互に配置することで、画面が乗っ取られた、バグが起きたというような不穏な雰囲気をより引き立てます。そして、『アリスマチック』(赤)はインパクトは絶大ですが長時間視聴させると体調不良を起こしかねないので、ワンポイントの仕様としています。あとはグリッチ部分やアリスマチック部分にノイズ音や悲鳴など恐怖をあおるような効果音を付け加えればよいでしょう。

まとめ

今回はPremiere Proのエフェクト(『VRデジタルグリッチ』『アリスマチック』『ラフエッジ』)を使ってホラーテイストの動画を作る方法をご紹介しました。そもそもホラーというジャンルの動画を作る機会があまりないとは思いますが、YouTubeなどに日ごろから動画を投稿なされている方は、マンネリ化防止のためにもたまにはこういう演出を使ってみてもいいかもしれません。

ちなみに、Premiere Proの公式ページにも「Premiere Proでホラー風の映像を作成する方法」という記事がありましたので、よろしければこちらも参考にしてみてください。きっとこの記事より本記事より数十倍いいこと書いてます。

なお、本記事内の動画に出演している犬は、フリー素材犬を使用させていただいています。フリー素材犬、ご出演いただき誠にありがとうございました。それでは今回はこのへんで失礼いたします。ご閲覧いただき誠にありがとうございました。

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