ゲームやアニメで、時間や空間をワープするときって、謎の渦に吸い込まれがちですよね。ゲームやアニメのキャラクターたちは何食わぬ顔をしてあの渦を通過していますが、普通に考えてあんな奇怪な物体に飛び込んでいくのって怖いですよね。
さて、そんなこんなで今回はAfter Effectsを使ってスパイラルエフェクトを作っていきます。完成イメージはこんな感じです。
こんな感じで、何とも言えない幻想的な渦を作ることができるんです。そう、After Effectsならね。
ということで早速作り方を伝授していきたいと思います。少し大変かもしれませんが、がんばってついてきてください。
スパイラルエフェクトの作り方
ではまず初めに新規コンポジション内に黒色平面を作成し、平面に『フラクタルノイズ』をかけます。フラクタルノイズの変更点は次のようになります。
フラクタルの種類:ダイナミック
ノイズの種類:スプライン
反転:チェックを入れる
コントラスト:400.0
明るさ:-30.0
トランスフォーム->スケールの幅:200.0
トランスフォーム->スケールの幅:300.0
複雑度:6.7
上記の設定が終わったら、今度はキーフレームを打っていきます。まずはトランスフォーム->乱気流のオフセットのアニメーション開始時と終了時にキーを打ちます。このとき、y座標の値のみが大きくなるようにしましょう。(例では0フレーム目にy=540、120フレーム目にy=2000としています)
続いて、展開の始点終点にもキーを打っていきます。(例では0フレーム目に0x+0.0°、120フレーム目に3x+0.0°としています)
フラクタルノイズの設定を終えたら、新しく黒色平面を作成し、その平面に『グラデーション』を適用します。そして、グラデーション項目内の「色の交換」をクリックしたのち、平面のブレンドモードを「焼きこみリニア」に変更しましょう。
ここまで出来たら、新しくコンポジションを作成します。そして、先ほどのコンポジションと新規調整レイヤーを作成したコンポジションに格納しましょう。
コンポジションへの格納が終わったら、調整レイヤーに『極座標』を適用し、「補間」を100%、「変換の種類」を長方形から極線へ変更してください。こうすることによって、ノイズが球形となります。
続いて調整レイヤーに『CC Radial Fast Blur』を追加し、「Amount」を70.0、「Zoom」をBrightnessにしてください。CC Radial Fast Blurを適用することによって、ノイズにぼかしを入れるのです。
CC Radial Fast Blurの調整が終わったら、新しくコンポジションを作成し、先ほどまで操作していたコンポジションを格納しましょう。そして、格納したコンポジションに『CC Toner』をかけ、Midtonesを少し明るめの青色に変更してください。その後さらに『トランスフォーム』を適用し、スケールを150.0に変えましょう。下の画像では青と赤の渦も発生していますが、現段階ではノイズが青く変色していればOKです。
今度はCC Tonerとトランスフォームを適用したコンポジションを複製し、CC TonerのMidtonesを明るめの赤に変更します。そして、180°回転を加え、ブレンドモードをスクリーンにします。
続いて黒色平面を新しく作り、楕円ツールで画面中央に円形のマスクを作成します。そして、マスクのぼかしを150.0px、マスクの拡張を15.0pxに変更しましょう。
今度は調整レイヤーを追加し、『トランスフォーム』と『レンズ補正』を加えます。レンズ補正は視界を60.0にし、レンズディストーションを反転にチェックを入れましょう。
では次は、渦の肝となる『回転』を適用させて、「角度」を200.0°に変更します。回転の変更を終えたら後は微調整です。『CC Lens』と『レンズ補正』を加えて以下のように調整してください。
Size:150.0
Convergence:40.0
★レンズ補正の設定値★
視界:90.0
レンズディストーションを反転:チェックを入れる
最適ピクセル:チェックを入れる
はい!ということで幻想的な渦の出来上がりです!後はお好みで渦の色や速度を変更してみてください。
少しだけ調整する
先ほど作った渦を少しだけ調整して、ワープ感を強めてみました。
では参考までにこちらの作り方を紹介していきます。
まずは、新規コンポジションを作成し、先ほど完成させた渦コンポジションを格納しましょう。その後白色平面を作成し『CC Star Burst』を追加します。そしてSpeedを3.00に変更してください。Speed調整が終わったら、楕円ツールで円形マスクを作り、マスクのぼかしと拡張を15.0pxにします。
後は平面を複製し、CC Star BurstのPhaseを180°にしたら出来上がりです。
まとめ
ということで今回はゲームやアニメに出てきそうな謎の渦の作り方を紹介しました。渦のベースとなるのは『回転』というエフェクトなので、これを適用すればいろいろな渦ができると思います。日頃渦不足を感じているという方は、回転エフェクトを使ってオリジナルの渦を作ってみてはいかがでしょうか。